不育症外来

妊娠はするものの流産や死産を繰り返して、健康な赤ちゃんを得ることができない状態を不育症といいます。死産を繰り返すことはめずらしいので、ほとんどが反復流産か習慣性流産です。1人目を正常に産んだ後に、不育症となることもあります。女性の年齢にもよりますが、妊娠の約15％は流産になり、不育症の頻度は約5％と報告されています。なお、妊娠反応のみが陽性で子宮の中に赤ちゃんの袋がみえる前に流産してしまう生化学的妊娠は、現在は不育症の流産回数には含めていません。

エス・セットクリニックの女性診療科では不育症に悩むご夫婦のための不育症専門外来を設置しております。この専門外来は、これまで 30 年以上にわたり 300 組以上のご夫婦を対象に相談を行ってきた実績を持つ医師が担当します。

不育症専門外来では、2 回以上の流産を経験された方、過去に死産や胎児発育不全などの妊娠中の異常を経験している方、自己免疫疾患などの合併症のある方に加えて、当院では体外受精や顕微授精での生化学的妊娠を繰り返す方も治療の対象としています。
考えられる不妊原因を探索し、適切に治療を行うことでご夫婦の不安を解消し、妊娠が順調となるように診療を行ってまいります。

不育症の原因としては下記のようなものが考えられています。実は現在のところ確立した検査や治療法は限られているため、検査項目が非常に多項目にわたりがちな不育症の検査ですが、検査を行う意義に関して十分注意が必要です。当院では意義がそれほど高くないと思われる高額な検査は極力行わず、必要に応じて追加するようにしています。